キャリアと働く環境
Career
制度利用者の声
ワークとライフ、
どちらも尊重される組織のもとで、
専門性の高いキャリアを積んでいく。
上野 陽子
2002年入社 総合政策学部卒
日本証券クリアリング機構 企画グループ
現在の仕事
株式やデリバティブ取引の清算を行う、日本証券クリアリング機構(JSCC)に出向しています。売買が成立した後、売り手と買い手で証券と代金のやりとりをしますが、その際取引の当事者間に入って、証券とお金の交換が確実に決済されることを保証するのが、清算機関としてのJSCCの役割です。その中で、私は企画グループに所属し、主に規制対応や海外顧客への対応、新規ビジネスの検討などに携わっています。例えば、欧米、香港等の規制当局に対して、JSCCとして必要な認証の取得申請を行ったり、取引所を介さない取引に関しても、JSCCで清算を引き受けるといった新しい分野の仕事に従事しています。
入社直後に感じた良い意味でのギャップ
女性総合職の第3期目として入社し、1年目はデリバティブの取引に関する部署に、その後は現在と同じ清算・決済を担う部門に配属されました。当時はまだ女性総合職も少なく、入社前は伝統的な会社で堅いイメージがありましたが、実際にはニュートラルな感覚を持った社員の方が多く、良い意味でのギャップを感じたことを覚えています。入社3年目に結婚し、その翌々年に第一子を授かりました。入社前から子育てをしながら働き続けるつもりでしたので、復職することに迷いはありませんでした。上司への妊娠の報告も早めにし、仕事の引き継ぎや復職後についても相談をさせていただいたことで、とてもスムーズに産休・育休に入れたと思います。
仕事と家庭の両立に向き合い自身の働き方にも変化が
JPXの制度上は、子どもが3歳になるまで育児休業を取ることが可能ですが、私の場合は保育園の入園時期に合わせ、1年半ほどで復職しました。当時、リーマンショックの影響を受け、取引所のマーケットを介さない取引においても清算機関がリスクを中和する役割を担おうと、JSCC自身が新しい分野のビジネスにチャレンジしている時期で、復職後とても忙しかったことを覚えています。時短勤務や、子どもの突発的な病気などで利用できる看護休暇を活用しながら、仕事と育児の両立に取り組みました。復職後は、以前に比べて効率的で無駄のない時間の使い方をするようになったと思います。例えば、通勤電車の中で1日の仕事内容や優先順位についてイメージトレーニングをするなど、さまざまな工夫をするようになりました。その意味では子どもをもつ前よりも、生産性が高まったと感じています。
今以上に女性社員が輝けるように
培ってきた経験を伝えたい
育児と仕事を両立させるための秘訣というものはありませんが、「完璧主義」から脱却することは大切だと思っています。例えば、自己満足に近い形での仕事の「過剰品質」を諦め、一人で仕事を抱え込まずにグループの仲間や同僚の力を借りるスタイルへと変えていきました。実際、その方が効率よく質の高い成果を出せるのです。家事育児についても、なるべく心身ともに無理のないやり方を心がけています。私の入社時に比べ、現在のJPXの社員の働き方に関する柔軟性は、驚くほど進化しています。フレックス・タイム制度や在宅勤務制度など、ワーキングママだけではなく、全社員が効率的に働ける環境をまさに整備しているところです。私自身、女性総合職の先駆けとして、時差出勤制度の提案に関わったり、ダイバーシティ推進に協力したりと、後輩の社員が生き生きと働き、個々の能力を発揮できるような職場を作るために、微力ながらその役割を果たすべく努力してきたと思っています。JPXはワークとライフはどちらも尊重されるべきもの、という価値観が深く浸透している会社です。私自身もワークとライフのバランスを大切にしながら今後も業務に取り組み、培った経験が後輩社員の参考となれば幸いです。