仕事と人

Interview

社員の想い

04

公利の追求から日本経済の発展へ。
市場監視から商品開発や制度作りにも参加。

株式部 売買監理グループ
経済学部卒
2018年入社

現在の仕事

株式部売買監理グループに所属し、日々の株式売買の動向をリアルタイムで監視しています。投資家が安心して売買を行うためには、株価が激しく乱高下するような市場の不安定化を避ける必要があります。そこで一定の変動を越えた場合「連続約定気配」や「特別気配」を表示して、株価を一瞬で大きく動かさないようコントロールする仕組みを採用しています。市場を大きく動かすような数量の大きい注文や、誤発注ではないかと思われるような特異な注文があった場合には、直ちに問い合わせて注文内容の確認を行います。また「arrowhead」と呼ばれる株式売買システムのメンテナンスも私たちの役目です。

JPXへの入社動機を教えてください。

大学時代はマクロ経済や金融政策について学び、金融業界を中心に就職活動を行いました。そのなかで公共性の高い業務を行っていると同時に、民間企業として営利も追求するJPXの独自性に興味を持ちました。説明会で「JPXは公利と営利がぶつかった場合、どちらを優先するのか」と質問したのですが、間髪を置かず「公利だ」と答えが返ってきたことには少し驚きました。長期的な視点で見れば市場の公平性、信頼性といった公利を追求することが日本経済の発展につながり、営利に結びつく。その言葉に志の高さを感じ、感銘を受けたことが入社の決め手になりました。

マーケットの取引が終了した後は何を行っているのでしょうか?

異常注文や不正な売買などがあった場合は記録に残し報告するほか、株価に影響を与えるような出来事がないか情報収集を行っています。また、若手社員は通常業務と並行してさまざまなプロジェクトに参加しており、私も各種制度づくりや新商品開発の企画に携わっています。たとえば上場投資信託(ETF)の流動性を高めるためのETFマーケットメイク制度の運用及び改善に関するプロジェクトや、有価証券信託受益証券(JDR)の仕組みを使った新商品開発プロジェクトなどです。

商品開発プロジェクトではどのような役割を担っているのでしょう?

開発にあたって、プロジェクトメンバーで証券会社へのヒアリングを行い、その商品に対するニーズがあるか、どのような要望があるのか、システム対応が可能かどうかなどを調査しました。私が担当しているのは、このヒアリングの議事録の作成や、社内の役員や省庁への説明に使用する資料の作成です。1年目でこのような業務を任されるとは思っていなかったのでうまくできるか不安でしたが、先輩方のサポートもあり、少しずつ上手く取り組むことができるようになりました。

そのほかにも自分の成長を実感した仕事はありますか?

外国株式の売買単位変更検討です。日本株は2018年に売買単位が100株に統一されましたが、外国株は現在も銘柄によって1株から1000株まで分かれており、年に2回売買単位の見直しを行っています。引上げ、引下げの基準はあるのですが、株主構成などの条件によっては売買単位変更が投資家に与える影響が大きく、慎重な検討が必要です。私が担当した今回も小口株主が多いため、変更を見送った銘柄がありました。上司や先輩が確認してくださったとはいえ、一人で調査や資料作成を行い、他の部署への展開や上司への口頭説明などを行ったことは大きな自信につながりました。

JPXで今後どのように活躍していきたいか、目標を教えてください。

JPX、ひいては日本経済のプレゼンスを向上させたいと考えています。具体的には市場参加者のニーズやトレンドにあわせた指数や商品を開発し、日本の株式市場の魅力を高めリスクマネーの流入の活性化に貢献したいです。例えば近年、環境やガバナンスなど目に見えない価値に着目したESG投資が注目されていますが、私も常々、定量的に評価しにくいこれらの価値を評価して指数化する方法はないかと模索していました。社会のトレンドを見つめ、考え続けることで、いつか新商品や新たな指数の開発を実現したいと考えています。

Career Step

キャリアステップ

2018-1年目
株式部に配属。売買監理グループに所属し、市場のリアルタイム監視業務を続けるほか、銘柄メンテナンスやマーケット情報の監視などを担当。